これは当院に来院している中学生の子が言ったセリフです。
この子は小学校低学年から鍼治療に通っている子です。
子供「いつ、鍼に薬を塗ってるの?」
私「?」
始めは何を聞いてるのかわかりませんでしたが、どうやら治療の前に鍼に薬を塗っていると思ってたようです。
私「鍼には何も塗ってないよ」
子供「そんなはずはないよ。薬も塗っていないのに身体が良くなるわけないじゃん。でも、いつ薬を塗ってるのかわかんないんだよね」
私「鍼は使う前に袋から1本ずつ出してすぐに使うから、何も塗ってないよ」
子供「じゃあ、鍼を作っている工場で薬を塗ってるんだね」
私「なるほど。たしかに工場で薬を塗っていたらわからないね」
子供「だったら、どんな薬を塗っているのかな?」
子供「お父さんもお母さんも弟も妹も良くなる薬ってなんだろう?」
当院ヘは5人家族みんなで治療に来ているので、鍼治療によって家族の身体が良くなっていることは信じてもらえてるようです。
子供「わかった!誰にでも効く万能薬が鍼に塗ってあるんだ!」
おぉ。すごいことになってきました。
作ることが出来ても、決して世に出ることのないといわれる万能薬がこんなところにあるとは。
そこで一言
私「何も塗っていない鍼が、僕が持つことで万能薬になるんだね(笑)」(どや顔)
その一言を聞いた子はキョトンとしていました。
このエピソードは、鍼治療をしてなんで身体が良くなるのか?という素朴な疑問を子供から受けたお話です。
僕のなかでも「なるほど!」と思い、エピソードトークで使わせて頂いております。
鍼治療を受けられる方に「鍼治療は万能薬みたいだね」といわれるくらいに、これからも日々研鑽していきます。